2011年1月15日土曜日

うえをむいてあるこう

人間というものも当然のことながら
地球上の生物の一種であるから
自然の環境に影響されるのは当然である

生物としてうけとる
寒さというものは
やはり何かしら陰で内な感覚である

日本文学史上で
太宰が東北の地から生まれ出たのも
偶然とばかりはいいえず
おそらく東北の
見通しのきかない鉛色の寒さが
その精神を自分の内面に向かわしめ
彼をして何とも感情的に内向きな
精神文学を書かしめたに違いないと漠然と思ったりする

寒さは人をして
その精神を
内向きに向かわしめる

そのことが別に悪いということではなく
季節におおじて
いろいろと対応させられる
日本人が幸せであると言いたいのである


北海道の雪に接した後
東京の地を踏み
日本列島の多様さを改めて体感した



実は日本人は
その歴史の中で
小さいとはいえ
南北にひょろ長く
春夏秋冬の四季が明確で
それゆえに世界中で最高に芳醇な土地に住み続ける中で
いつの間にか
人間としての多様さを
自然と持ち得ている

多様さというのは言いようもなく強みである

日本民族は
他国人からはなににもまして
不可思議な存在と映るのかもしれぬが
実は日本人にとっては
至極当然の仕儀なのである
多様さを歴史的にも培ってきているのである

とはいえ
最近の日本人の溶解ぶりは
何ともひどいとしかいいえず
そのことを考え始めると
陰鬱として下を向きたくもなる

といえど
寒いながらも
上を向いてあるこう

その方が楽しいし心地いいはずだからである

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