日本がこのような小さな島国で
過去どこの国にも蹂躙されることなく
日本国としての国柄を維持してきたことは
とても素晴らしいことである
二百六十年あまりの徳川治世の
サムライの太平の世の中が
列国のノックとともに激変するのは
いまから百四十年あまり前のことである
従前の暮らしが
今まで見たこともない人種に脅迫とともに
変更を余儀なくされるという恐怖は
情報が瞬時に飛び交う現代の人間には
想像もできないことだろう
色の白い、目の青い
それでいて何を話しているのか
まったくわからない人種が
その持てる武力を背景に
脅しをかけてくるのである
まことにもっていい迷惑である
当時の読書階級が
攘夷と叫んだのもやむなしのことである
攘夷概念は
当時のまつりごとを預かる
幕府の外交政策と正反対の概念である
そんなことは幕府も百も承知で
幕府もできれば攘夷をしたい
しかし現実問題として
その力の差から攘夷なぞ出来もしない
列強の武力に屈し
その長い鎖国政策を解放し
おまけに不平等条約も結ばれてしまう
そんな弱腰な徳川幕藩体制に対して
不満の炎はめらめらと大きくなり
攘夷概念とそれまでどちらかと言えば
静かにほっとかれていた感のある
皇室を担がんとする
尊王が結びついた
尊王攘夷である
そんななかで
歴代まれに見る英雄群が登場する
何とも劇場の一幕の劇のごとく
湧くがごとくの英雄群の大量発生である
タイムマシンでもあれば
そんな英雄群と話の一つでも
してみたいものである
彼らは心の底から恐怖を感じたはずである
得体のしれない人種からの侵略である
恐怖が人間を強固にし
試練が人間を成長させたのである
自分のことは棚に置くとして
そんなことを頭に描きながら
昨今の為政者を見ると
本当に心の底から
大きな溜息が出てくる
はーーーーっと
とてつもなく大きなため息である
とにもかくにも
列強植民地時代
強きものが弱きものを占領するということが
常識として是とされた時代
当時の日本の各地の地場の英雄群が
その持てる力を精一杯発揮し
日本国を守り抜いたのである
タイムマシンの代用がある
それが実は読書のような気がするのである
彼らの躍動を
作家の才能がわれわれに伝えてくれるのである
彼らの体温を感じ
彼らの悩みを一緒に悩み
彼らとともに決断をする
この同じ国土の上に立ち
この土 この国土を守り抜いたのであるな
と思うと心の底から熱くなる
そんな人物群は
実はわれわれに遠い存在ではなく
実は血のつながった同じ日本人であると
考えるとき
改めて日本人でよかったと思えるし
そんなんだそうなんだ
と並大抵なことでは
へこたれるわけがないじゃないか
と
なんとはなしの自信みたいなものが
湧いてくるのである
そんな感じが実は血筋ということなのだろうか
違う言葉でいえば
DNAというものだろう
そんな日本人のはしくれが自分なのである
同じ系譜なのである
やはり自分の役割を果たさねばならないのである
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