春のともしびは靄気に滲んで輪郭がぼやけている
遠くにゆらめくほのかな春のともしびは
そこにひとが息づいている証でもある
地下鉄の列車の音も
靄に包まれたように優しく過ぎ去る
幾多の人の人生を乗せて
まっすぐにレールを走ってゆく
何気ない日常の姿が
とても貴重に思える
普通のことの集積が人生である
その中にその人なりのトピックもある
それでも大半は何気ない日常の連続である
それが積もり積もって人生の山を築く
春が来ている
霞にぼやけて緩慢な感じも
春の優しさである
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