人間で上品なのは
感情の抑制が利いていて
それでいてその人に接すると
あたかも一陣の春風に接するがごとく
心地よくそれでいてさわやかな人だろう
ただそんな人間にはなかなかなれるはずもなく
凡夫である自分は
時に感情の抑制が利かなくなり
そのささやかな一現象として
お菓子を途方もなく大量に
それでいてかなりの速度で摂取するという
何ともばからしいことを
時として人知れずしてしまう
菓子なぞとという
どちらかと言えば軟派で
それでいてどうしても必要というわけでもない
そんなカルモノを
傍目には何かしら修行僧の如く
むしゃむしゃむしゃむしゃと
一途に食っているのである
あたかも心可憐な少女の如く
パクパクパクパク
何の恨みがあるのかは知らねども
何かの腹いせなのか
それとも何かの修行のつもりなのか
せっせとせっせと
継続してわが体内に
健気にも摂取し続ける
そんなことは
実はとても精神的に薄弱な
いやしゴロなんだということも
薄々はわかってはいる
しかしながら
菓子を食いお茶をすすりながら
その時読みたい本をひも解くことが
実は自分にとって一番の居心地のいい
時間の過ごし方なのである
そんな、いつの間にか
老境に達したようなことを
趣味として標榜することに
いささかの口惜しさみたいなものを
感じざるを得ないが
それとても事実であるだけに
致し方もない
先週名古屋にて仕事があった
からりと晴れ上がった東海の街で
少しだけ春を感じた
風は当然ながら冷たいが
それにもまして
太陽の温かさが
少しだけ心をなごましてくれて
春は確実にやってくるのであるな
と当たり前のことながら
やはり自分らが見捨てられた存在ではないのだと
一人静かに感じ入っていたものだ
昨年の秋口から
今に至るまで
季節の寒さ同様に
いろいろなことがとても寒い状況にある
人間の運命などというものは
実は最終的には帳尻が合うものであると
心ひそかに確信はしているものの
昨今の厳しい状況を鑑みると
短期的には心理的に
暴動を起こしてしまいそうになる
勢い菓子を食う速度も
早まってしまうのである
しかし
確実に季節が巡ってくれるごとく
確実に朝が巡ってくるごとく
寒い季節は長続きしないし
暗い夜も長続きなぞしない
そこが神様のとても優しいところで
いってみれば
運命などというものは
そもそもこざかしい一個の人間の力でなど
どだい動かしえるものでもない
そんな風にいわば自分本位に
身勝手に神様を信頼しきって
このいわばきびしい難局を
自分の役割に徹しながら
静かに耐え忍ぶことが実は肝要なのだと
想ったりしている
そんななかやはり自分が
人間として少し欠落していることは
残念ながら認めざるを得ない
だって偉い人はそんなにお菓子は食べないだろうし
それに比較して自分は
少女の如くお菓子がだい好きなんだもん
0 件のコメント:
コメントを投稿