土曜の夜に
コンサートに行った
卒業をテーマにした内容で
出演者は複数のアーティストである
渡辺美里を初めてナマでみた
いいねえ
うまい
彼女の透き通る声できく
名曲は
心に沁み入り
目頭が熱くなる
それぞれに自分の思い出と
重ね合わせながら
静かに旋律に身を任せる
歳をとった夫婦が
精一杯拍手をしていた
照明に照り返されたおばさんの瞳が
輝いていたのは
涙が反射したからに相違ない
槇原敬之くんの歌もいい
やはり来たね
どんなときも
みんな合わせて歌っているねえ
みなが旋律に合わせて腕を左右にふっている
我々の前の座席に来ていたのは
頭の毛も薄くなったおじさんである
おじさんは一人で来ていた
紙袋のバックは
何が入っているのか
けっこう膨らんでいる
そんなおじさんが
ひとりで
左右に迷惑をかけぬよう
細心の注意を配りながら
慎重に音に合わせて
腕をおもむろに上げた
左右に振り始めた
そんな光景も
何かしらほほえましく
歌というものが我々の生活にとって
とてつもなく大きな影響を与えているのであるなと
家人と二人感じ入った
ひけた後は
中野の飲み屋街を冷やかした
中野は古い町だけあって
自分らの年代のひとに
あいそうな酒場が多数混在していた
そんな土曜日の夜
人生とは素晴らしきかな
と感じた時間であった
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